スペース・コロニー

 『近未来入門!(ISBN:9784840121040)』によると、スペース・コロニーに適正サイズ長さ20km、直径6kmの円筒形ださうだ。まづ内壁の面積を計算してみよう。20×6×π=376.8平方kmだ。これは政令指定都市で言へば、名古屋市や福岡市を若干上回る大きさだ。ただ、スペース・コロニーの場合、内径は6kmなので高層ビルを建てる訳には行かない。それでも町並みを整備すれば50万人から100万人住むことが可能だ。ところで、SFにはスペース・コロニーの内壁を円筒軸と平行に6区画に分けて、その3区画を明かり窓りにして居住区と交互に配置する例が多いが、見栄えはともかく無駄が多く力学的にも不安定だと思ふ。従って内壁はすべて居住区域で良いだらう。となると、明かり窓がなくてコロニーの内部は真っ暗になるやうな気もするが、万華鏡の構造を思ひ浮かべると、明かり窓は筒の天井だけで十分だ。そこから鏡などの反射率の優れた素材でコロニー内部に明かりを行き渡らせれば良い。筒の天井は常に太陽に向けて、24時間周期で開閉させれば良い。
 次に、地球の重力に相当する遠心力を生み出す回転周期を出してみよう。9.8=(v^2)/3000、t=6000×π/vを計算すると、t=6000×3.14/√(9.8×3000)≒110。従って110秒で一周する。これは接線方向に対して、時速617キロメートル必要になる。