正仮名遣ひと辞書の見出し

【】を本見出し、《》を仮見出しとして、以下のやうに見出し語を構成すればよいだらう。この場合、仮見出しの発音は標準語に準ずるが、時を経て発音が変化しても、それに合はせて柔軟に変へていけばよい。本当に重要なのは、本見出しのはうであり、これは発音が変化しても不変である。どんなに古い辞書でも同じ仮名遣ひで項目を探せるので非常に合理的である。

  • 【オート】(auto)
  • 【おうと】(嘔吐)
  • 《おうと》
    • →【オート】(auto)
    • →【おほと】(大門)
    • →【わうと】(王都)
    • →【をうと】(夫)
  • 【おほと】(大門)
  • 【わうと】(王都)
  • 【をうと】(夫)

※現代仮名遣ひでは、オ段+「う」はオ段の長音を表す。単純に「オート」のやうな棒引き仮名を仮見出しにしてもよいのだが、その場合、本文のない空見出しが多く作られて、紙面の無駄使ひだから、現代仮名遣ひで長音を表現する一般的な「おうと」のはうが良いだらう。所詮、発音は時代により変遷するので、神経質に考へる必要もない。正式な本見出しは時代によらず不変なのだから、。