ローマ字入力って意外と效率いくねえ?(拗音編)

 昨日に引き續き、拗音を場合分けしてみよう。

  • 1. 單一のキーで一文字
  • 2. 左右の組み合はせで一文字
  • 3. 違ふ指の組み合はせで一文字
  • 4. 同じ指の組み合はせで一文字

 三回のタイプが必要な場合、前の指運びからの差分なので、例へば、「きゃ」は「KYA」であり、條件3と條件2の組み合はせなので、3+2−1=4とする。同樣に條件Mと條件Nの組み合はせでは、M+N−1とする。

きゃ KYA 4 きゅ KYU 6 きょ KYO 5 くゎ KWA 4
しゃ SYA 3 しゅ SYU 5 しょ SYO 4
ちゃ TYA 3 ちゅ TYU 5 ちょ TYO 4
にゃ NYA 5 にゅ NYU 7 にょ NYO 6
ひゃ HYA 5 ひゅ HYU 7 ひょ HYO 6
みゃ MYA 5 みゅ MYU 7 みょ MYO 6
りゃ RYA 3 りゅ RYU 5 りょ RYO 4
ぎゃ GYA 3 ぎゅ GYU 5 ぎょ GYO 4 ぐゎ GWA 5
じゃ ZYA 3 じゅ ZYU 5 じょ ZYO 4
ぢゃ DYA 3 ぢゅ DYU 5 ぢょ DYO 4
びゃ BYA 3 びゅ BYU 5 びょ BYO 4
ぴゃ PYA 4 ぴゅ PYU 6 ぴょ PYO 5

 拗音の場合は、指運びに苦しさがある。「YA→Q」「YU→J」「YO→L」へ置き換へれば高速になる。

きゃ KQ 2 きゅ KJ 3 きょ KL 3 くゎ KWA 4
しゃ SQ 3 しゅ SJ 2 しょ SL 2
ちゃ TQ 3 ちゅ TJ 2 ちょ TL 2
にゃ NQ 2 にゅ NJ 4 にょ NL 3
ひゃ HQ 2 ひゅ HJ 4 ひょ HL 3
みゃ MQ 2 みゅ MJ 4 みょ ML 3
りゃ RQ 3 りゅ RJ 2 りょ RL 2
ぎゃ GQ 3 ぎゅ GJ 2 ぎょ GL 2 ぐゎ GWA 5
じゃ ZQ 4 じゅ ZJ 2 じょ ZL 2
ぢゃ DQ 3 ぢゅ DJ 2 ぢょ DL 2
びゃ BQ 3 びゅ BJ 2 びょ BL 2
ぴゃ PQ 2 ぴゅ PJ 3 ぴょ PL 3

 これらの組み合はせは訓令式ローマ字と衝突する危險性がないので、こっそり登録しておいて時々思ひ出して使ふのも良いかも知れない。特に「YU→J」の置き換へは音聲記號としても自然であり、「YU」のやうな不自然な指運びをホームポジションの「J」で代替することは非常に効果が大きい。

 この手の改良は重ねれば重ねるほど、入力が效率化されるのは當たり前である。(極端なことを言へば、出現頻度と打鍵回數と移動距離を統計處理すれば、この手の問題は、人間樣よりも、コンピュータのはうが最適解を見つけてしまふ。)しかし、完成形が餘りにも獨特になり、ある時點から同調者が得られなくなる可能性が高い。常に自分專用のPCを持ち、他人のPCも使はないといふ人なら良いが、PCを共有の資源と考へてゐる人は、そこそこに留めておいたはうがいい。