メダルの輕重

 メダルを獲得した個人の努力に對して輕重はないと思ふけど、やっぱり、日本代表として資金の投下方法に問題がある氣もする。まづ、野球、いろいろ批判はあるけど、星野氏が日本シリーズといふ短期決戰で勝ったことがない監督といふ時點で今回の苦戰は豫想されたのだが、團體戰のメダル一個に對して(ただ、メダルは個人ごとにもらへる。)あのプロモーション費用の投下はいかがなものかと思ふ。野球が結果を殘せずに赤っ恥をかいて、一番、經濟的損失を受けるのは、プロ野球や野球製品産業なのだから、そっちが眞劍に原因を考へることであって、私はあまり興味がない。
 逆に、女子マラソン不振は陸連が原因だらう。科學的トレーニングの名の下に、選手を商品化してスポンサーに媚びる態度では、メダル候補の二選手が本番前に潰れるのも無理はない。毎回、思ふことだが、選手の健康管理が一番大切だ。
 全體的に、もっとマイナーなスポーツに資本を投下すべきである。さうやってマイナーなスポーツでメダルを獲得することで、スポーツの裾野が廣がる。プロスポーツが確立してゐる野球やサッカーばかり放映枠を設けて宣傳しても仕方ないであらう。