ローマ字仮名変換のKYOU問題

 二週間程度続けて、仮名入力もそこそこものになったのだが、どうしても仕事の都合で、ローマ字入力を使ふ必要があるので、両者の打鍵記憶が相互干渉してしまひ、効率が上がらない。
 ふと考へると、ローマ字入力で指が引きつるのは、「KYOU」や「HYOU」を入力したときである。これは右手だけで人差し指を多用するからである。特に「YOU」の並びは、人差し指を伸ばして左上を打鍵し、ホームポジションに戻し、薬指で上部を打鍵後、人差し指で上部を打鍵するといふ操作が必要になる。漢字熟語を多用する文書では避けて通れない並びである。
 ローマ字入力でこの部分を改善することで、指の疲れを回避することに決める。AZIK*1といふのが有名だが、フルカスタマイズは通常のローマ字仮名変換と打鍵記憶が相互干渉してしまひ、これまた、よろしくない。問題となる「YOU」を解消するために、「Y」→「J」、「OU」→「L」の代替定義だけを加へてみた。「KYOU」→「KJL」、「HYOU」→「HJL」となり、かなり、指が楽になった。「KJL」も「HJL」もホームポジションから指を動かさずに打鍵可能だ。しかも「OU」→「L」は漢字の音読みで最多数の韻母「OU」を「O」の下部にある「L」で代替できるので打鍵の省力効果が期待できる。しばらくは、この定義で行ってみようと思ふ。
 ところで、入力時に字音仮名遣ひを使用しないのかといふ指摘もあるが、手書きでメモを取るときに略字を使ふやうに、ローマ字仮名変換とIMEで最終的に漢字として記録されるものに対して、正確に仮名遣ひを記憶しておく必要はないと思ふ。既存の辞書を有効活用する意味で、略仮名遣ひ(現代仮名遣ひ)でも構はないと思ふ。