ローマ字表記 70年ぶり改定も視野に

(2024-05-15) (正カナ)

パスポートや道路標識などではヘボン式が採用されているとしたうえで、複数のつづりがある音やのばす音のつづりの整理などを求めています。

 ヘボン式を主として、訓令式を従にして、訓令式を使ひたい人は自由に使ひ続けることで問題ないのでは?ローマ字のつづりではないが、ローマ字入力では、一部の仮名に対して打鍵数の少ない訓令式が好まれてゐるし、私も好んで使ってゐる。また、古典や文法学でも訓令式があると便利。だから訓令式も特殊な状況で使ひつづけられる。
 問題は、のばす音・長音。「â, î, û, ê」を「aa, ii, uu, ee」とつづることはすんなりまとまると思ふ。ただ、「ô」は「oo」か「ou」かでもめるだらうね。「ou」派は現代仮名遣ひの転写派なので、決まってしまへば、その後の混乱はない。現代仮名遣ひは義務教育で理屈抜きで刷り込まれてゐるから。
 一方、「oo」派は、単語ごとに「おう」を長音「oo」か連母音「ou」かに決める作業がある。X界隈では、簡単に考へてゐる人もゐるけど、識者の持論を擦り合はせ始めたら、喧々囂々でまとまるわけもなく、百年論争の始まり。ローマ字の普及を真剣に願ってゐるのなら、長音への固執は捨てて、現代仮名遣ひに従ふべきだね。