魔方陣 - 汎用的な奇数次魔方陣の作り方

 4回に分けて魔方陣の作り方を紹介する。魔方陣とは正方形に並べた各升目に1から順番に数字を書き込み、縦と横と対角線の合計が全て同じ値になるやうに配置した表である。ここでは、理論には深入りせず、単純なパターンを繰り返すことで作図する方法を紹介する。補助升目を使ったり升目を移動させたり交換したりして、作図時に消しゴムを使ふやうな方法ではなく、素直に万年筆で最初から最後まで清書できる方法である。

 まづ、魔方陣は大別して3種類の作り方がある。一つ目の方法は、正方形一辺の升目が奇数の場合を対象にしたもので、3×3の魔方陣、5×5の魔方陣、7×7の魔方陣等が該当する。次に、正方形一辺の升目が4の倍数の場合を対象にしたもので、4×4の魔方陣、8×8の魔方陣、12×12の魔方陣等が該当する。これらの2種類は、単純なパターンの繰り返しで作成できるので、御存知の方も多いと思ふ。そして、最後が、正方形一辺の升目が4の倍数に2を加へた場合を対象にし、6×6の魔方陣、10×10の魔方陣、14×14の魔方陣等が該当する。この種類の魔方陣には、いろいろな作成方法が紹介されてゐるが、この日記オリジナルで、補助升目を使はず升目の移動も交換もなく機械的に作成する方法を紹介する。

 今回は、奇数魔方陣の模範例として5×5の魔方陣(5次魔方陣)を紹介する。次のパターンの繰り返しで作成可能である。

  • 最下行中央から開始する
  • 右下に移動する。
  • 最下行に達したら次は最上行に移動
  • 最右列に達したら次は最左列に移動
  • 進行方向の升目が既に埋まってゐる場合は、直ぐ上に移動する。

 図に描くと分かりやすい。

__ __ __ _2 __
__ __ __ __ _3
_4 __ __ __ __
__ _5 __ __ __
__ __ _1 __ __
__ __ __ _2 _9
10 __ __ __ _3
_4 _6 __ __ __
__ _5 _7 __ __
__ __ _1 _8 __
11 __ __ _2 _9
10 12 __ __ _3
_4 _6 13 __ __
__ _5 _7 14 __
__ __ _1 _8 15
11 18 __ _2 _9
10 12 19 __ _3
_4 _6 13 20 __
__ _5 _7 14 16
17 __ _1 _8 15
11 18 25 _2 _9
10 12 19 21 _3
_4 _6 13 20 22
23 _5 _7 14 16
17 24 _1 _8 15