国語課題小委員会(第53回)(令和4年9月9日)

(2022-11-26) (正カナ)

 この回は、新日本式ローマ字の紹介がメイン。新日本式は学術的に使ふ分には、悪いとは思はないが、標準で取り上げる価値があるとは思へない。行段の規則性を求める人は日本式だし、表音性を求める人はヘボン式だ。新日本式は、その狭間でどちら付かずの状態だ。
 実用面でローマ字の問題は、長音符の廃止と単独の促音。ヘボン式(英語式)信仰の強い日本において、英語にない「ô」は異端のものだ。苦労してまで使ふ人は少ない。「o」と略されるか、「ou」と仮名遣ひどほりにつづるかのどちらか。「oh」でもかまないが、それなら詳細に矛盾のない規則を定めるべき。
 単独の促音は、教育上普通に必要。「一回(ikkai)」「一杯(ippai)」「一歳(issai)」「一体(ittai)」を「一(ik, ip, is, it)」と別々に扱ふのは混乱を招く。「一(iq)」でまとめて表すべき。