四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')

まづ、初回(ショ クヮイ)は四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')から始(はじ)めます。現代假名遣(ゲン ダイ か な づか)ひでは五段活用(ゴ ダン クヮツ ヨウ')ですが、正假名遣(セイ' か な づか)ひでは未然形(ミ ゼン ケイ')＋「う」が「ア段(ダン)」＋「う」で表記(ヘウ キ)されるので、四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')と呼(よ)ばれます。

四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')

行(ギャウ')	例(レイ)	未然(ミ ゼン)	連用(レン ヨウ')	終止(シュウ' シ)	連體(レン タイ)	假定(カ テイ')	命令(メイ' レイ')	音便一(オム ビン イチ)	音便二(オム ビン ニ)
カ	書(か)く	か	き	く	く	け	け	い
ガ	研(と)ぐ	が	ぎ	ぐ	ぐ	げ	げ	い
サ	貸(か)す	さ	し	す	す	せ	せ
タ	勝(か)つ	た	ち	つ	つ	て	て	つ
ナ	死(し)ぬ	な	に	ぬ	ぬ	ね	ね	ん
ハ	買(か)ふ	は	ひ	ふ	ふ	へ	へ	つ
バ	飛(と)ぶ	ば	び	ぶ	ぶ	べ	べ	ん
マ	混(こ)む	ま	み	む	む	め	め	ん
ラ	刈(か)る	ら	り	る	る	れ	れ	つ

• (音便一形(オム ビン イチ ケイ')と音便二形(オム ビン ニ ケイ')はもともと連用形(レン ヨウ' ケイ')ですが、後續(コウ ゾク)する單語(タン ゴ)により音便(オム ビン)を生(シャウ')じます。四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')の場合(ば あひ)、助動詞(ジョ ドウ' シ)「た」や助詞(ジョ シ)「て」「たり」が後續(コウ ゾク)するときにこの音便一形(オム ビン イチ ケイ')をとります。)

• 現代假名遣(ゲン ダイ か な づか)ひで「ワア行(ギャウ')」で活用(クヮツ ヨウ')した動詞(ドウ'シ)は、正假名遣(セイ' か な づか)ひでは「ハ行(ギャウ')」で活用(クヮツ ヨウ')します。「カ、ガ、サ、タ、ナ、ハ、バ、マ、ラ」の９行(ギャウ')に分類(ブン ルイ)できます。

• 四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ')では、ごく少數(セウ スウ)の動詞(ドウ'シ)に限(かぎ)り變則的(ヘン ソク テキ)な音便形(オム ビン ケイ')が出現(シュツ ゲン)します。

四段活用(よ ダン クヮツ ヨウ') (變則音便形(ヘン ソク オム ビン ケイ'))

行(ギャウ')	例(レイ)	未然(ミ ゼン)	連用(レン ヨウ')	終止(シュウ' シ)	連體(レン タイ)	假定(カ テイ')	命令(メイ' レイ')	音便一(オム ビン イチ)	音便二(オム ビン ニ)
カ	行(い)く	か	き	く	く	け	け	つ
ハ	問(と)ふ	は	ひ	ふ	ふ	へ	へ	う
ラ	なさる	ら	り	る	る	れ	れ	つ	い

• 「行(い)く」は例外的(レイ グヮイ テキ)に促音便(ソク オム ビン)になります。
• 「問(と)ふ」「請(こ)ふ」は例外的(レイ グヮイ テキ)にウ音便(オム ビン)になります。ただし、關西方言(クヮン サイ ハウ' ゲン)では、「買(か)ふ」「味(あぢ)はふ」などのハ行四段活用(ギャウ' よ ダン クヮツ ヨウ')は原則的(グヱン ソク テキ)にウ音便(オム ビン)になります。その場合(ば あひ)も正假名遣(セイ' か な づか)ひでは、「かうた」「あじはうた」と語幹(ゴ カン)を變(か)へなくてすみます。
• 「なさる」「ござる」「いらつしゃる」「おつしゃる」「くださる」は、助動詞(ジョ ドウ' シ)「ます」が後續(コウ ゾク)するときに音便二形(オム ビン ニ ケイ')の「イ音便(オム ビン)」が適用(テキ ヨウ')されます。