携帶電話メールとウィンドウズ外字

 ユニコードの普及によって、一時期市民權を得たと思はれるウィンドウズ外字が、携帶電話メールによって、風向きが不利になってゐる。これは、携帶電話メールがJIS第1・2水準しか扱へないことが原因である。ウィンドウズ外字は文字化けを起こし、携帶電話の画面では讀めない。

 ウィンドウズ外字と言へば、眞っ先に思ひ出すのが丸圍み數字である。他には、ローマ數字などがある。地味だが、ウィンドウズ外字には、388字もの漢字があり、その中には貴重な正字も含まれてゐる。

常用漢字表で明記されてゐるもの(21字)

著名な漢字辭典で紹介されてゐるもの(14字)

 JIS第1・2水準は全部で6355字あるが、そんなにありながら、常用漢字表にある正字が99文字ほど缺落してゐる。參考までにサポートしてゐるのは258文字で全體の4%だ。一方、388字を追加することで、略字の使用を21文字削減できるのだから、こちらの集合では全體の5.4%だ。效率的にはウィンドウズ外字の方が優れてゐる。