形容詞の丁寧表現

 本当に文章で書くときは困る。最近、私のブログは「ダ・デアル」調で書いてゐるから問題ないが、書き言葉には、しっくりするやうな形容詞の丁寧表現がない。

危ないですから、黄色い線の内側にお下がりください

 それ以外の候補を挙げてみる。

  • 「危なうございますから、」
  • 「危なくありますから、」
  • 「危ないので、」

 従属節なら「危ないので」で誤魔化せさうだ。丁寧表現ではないが、「から」よりも「ので」の方が柔らかい印象を与へる。また、軍隊式なら「危なくあります」で通せるかな?さう言へば、コンビで買ひ物をしたとき、「レシートは要りますか」と聞かれたら、咄嗟にどう答へるか?(1)「要りません。」(2)「要らないです」。否定と丁寧の優先順位だが、私は(2)の方で答へてしまふ。否定が客観的な状況を示すのに対して、丁寧は主観的な感情を示す。人間が思考するときは客観的な事実を思考し、最後に主観的な表現で会話するので、(2)の方が自然な流れだと思ふ。同様に過去と丁寧の順番にも言へる。改まった場では「静かでした」と言ふところを、砕けた場では「静かだったです」と言ってしまふ。