遺伝子プール

 この件に関して人道的に憤りを感じる人は、この市長と同じ誤解に陥ってゐる。健常者と障碍者といふ定義は、ある定点における社会的定義であって、遺伝子的には健常者も障碍者もない。どれも将来的に可能性を秘めた遺伝子プールだ。ある時代において不利な遺伝子が別の時代では有利な遺伝子になるかも知れない。だから、この世に生を受けた人間は分け隔てなく生きる権利がある。