訓令式の「TI」は「ティ」と読んでもよい

(2018/11/21)
 言はゆる訓令式、訓令第一表ですが、「TI」「TU」は「ティ」「トゥ」と読むことができます。例へば、「TIIMU」といふつづりがある場合、訓令第一表では「チーム」と読まうが「ティーム」と読まうがどちらでもかまひません。同様に、「TUURU」も「ツール」「トゥール」と二通りに読むことができます。
 これは、ローマ字調査会で、「チ」と「ティ」は同じ音韻同士の異なる音声であり、どちらも「TI」で表現してよいと決めたからです。どうしても「チーム」「ツール」と読んでもらひたければ、(にはかに改めがたい事情として)訓令第二表を使用して「CHIIMU」「TSUURU」とつづることになります。その結果、訓令第一表の「TI」「TU」は「ティ」「トゥ」専用として利用可能になります。
 一方、ローマ字入力の場合は、一意に決める必要があるので、このやうな芸当はできません。「TI」を「チ」の入力用に定義したら、「ティ」を入力するためには、「TEXI」や「THI」のやうに別の定義が必要になります。