ローマ字のつづり方: NQH式

(2021/12/26) (現カナ)

ローマ字表

a i u e o
ka ki ku ke ko kya kyu kyo kwa
ga gi gu ge go gya gyu gyo gwa
sa shi su se so sha shu sho
za ji zu ze zo ja ju jo
ta chi tsu te to cha chu cho
da (ji) (zu) de do (ja) (ju) (jo)
na ni nu ne no nya nyu nyo
ha hi fu he ho hya hyu hyo
ba bi bu be bo bya byu byo
pa pi pu pe po pya pyu pyo
ma mi mu me mo mya myu myo
ya yu yo
ra ri ru re ro rya ryu ryo
wa wo
n q h
dji dzu dja dju djo
wi vu we

 漢字の読みをすべて仮名書きにして、上表に従って仮名をそのままローマ字に置き換えることを原則とします。なお、表内にあるつづりの出典は、下線は訓令第二表、斜体は訓令外、それ以外は訓令第一表を示します。斜体以外のものはヘボン式準拠です。括弧内は重出です。

  • トウキョウ(東京) → Toukyou
  • イイダバシ(飯田橋) → Iidabashi
  • テイリュウジョ(停留所) → Teiryuujo

撥音「ン」

 「n」を用います。「b, m, p」の前でも「m」を用いません。「a, e, i, o, u, y」の前では誤読を防ぐために「'」をはさみます。

  • アンゼン(安善) → Anzen
  • カンナイ(関内) → Kannai
  • シンバシ(新橋) → Shinbashi
  • ケンオウ(圏央) → Ken'ou

促音「ッ」

 原則「q」を用いますが、慣例上「k, p, s, t」の前では後ろの子音を重ね、「ch」の前では「t」を用いてもかまいません。「a, e, i, o, u, w, y」の前では誤読を防ぐために「'」をはさみます。

  • ニッポリ(日暮里) → Niqpori → Nippori
  • イッチョウメ(一丁目) → Iqchoume → Itchoume
  • バッハ → Baqha
  • アッ → Aq
  • アッオ → Aq'o

長音

 「ー」で表す長音には「h」を用います。「a, e, i, o, u, w, y」の前では誤読を防ぐために「'」をはさみます。「ô, ō」などの字上符は用いません。

  • オー → Oh
  • ヤッホー → Yaqhoh
  • ヨーヨー → Yoh'yoh

 「aaa, eee, eei, eii, iii, ooo, oou, ouu, uuu」のように母音字が3文字以上並ぶ場合、長音の境目を示すために「'」をはさむこともできます。

  • オオオカ(大岡) → Oooka → Oo'oka
  • オウウ(奥羽) → Ouu → Ou'u

四つ仮名

 四つ仮名を書き分ける場合は上表斜体のつづりを用いることもできます。

  • イナダヅツミ(稲田堤) → Inadazutsumi → Inadadzutsumi

外来音

 外来語等に使われる小書き仮名(捨て仮名)は直前に「`」を置きます。なお「`」とその直前の文字を組み合わせて表すこともできます。

  • ウェンディ → U`ende`i → Ùendèi
  • ヴォランティア → Vu`orante`ia → Vùorantèia
  • ジェニファー → Ji`enifu`ah → Jìenifùah

 「ティ」や「トゥ」に「ti」や「tu」を割り当てるような定義は、一貫性のある規則を作ることが難しく、記憶の負担になるので取り上げません。興味がある人は、NQ式*1の記事を見てください。

備考

 「'」が使えない環境で誤読を防ぐためには、代わりに「q」を使いましょう。

  • ケンオウ(圏央) → Ken'ou → Kenqou
  • アッオ → Aq'o → Aqqo
  • ヨーヨー → Yoh'yoh → Yohqyoh

参考

 NQH式の理論全般については、同様に NQ式の記事を見てください。