公的資金投入とモラル・ハザード

 アメリ金融危機について、早く公的資金を投入しろといふ意見が、業界人のブロガでは強さうだ。理由としては、日本は公的資金投入が遲れたから、不良債權の處理が長引いたといふことらしい。モラル・ハザードを恐れて投入が遲れれば遲れるほど、實體經濟にもマイナスだといふ。
 もちろん、いつかのタイミングで公的資金を投入しなければならないのは確かだが、金融業界が公的資金を當てにしてゐる間は投入してはいけない。あの業界人達は元々モラルなんか持ち合はせてゐない。最初からモラル・ハザードの業界なのだから、公的資金を投入することで、新たにモラル・ハザードになることはない。逆に、投入しないことでモラルが立て直せるものである。
 大體、連中が反省する前に公的資金を投入しようものなら、それでまた別のバブルを起こして結果的に實體經濟にも迷惑を掛けるのだから、放置が一番だらう(今でさへ低金利で利子をネコババしてゐるのだから、連中がどれだけ自己中心的が分かるだらう)。日本は不良債權處理に失敗したといふが、氣安く公的資金を投入したら本當に經濟が迅速に立ち直ったと言へるかな?過去にIFは適應できないのだから、日本の不良債權處理は民主國家として最善の方法だったと思ふよ。アメリカがそれを證明してくれるだらう。

 ところで、

『さてそうなったら誰が後始末するの? という事になるんだが、もともとアメリカという国は毎年100兆円ずつ借金しないと廻らない国なので、自前でナントカ出来るわけがないんで、またしても日本頼みという事になるわけで、カッコ悪くて体裁悪いんだが、ファンドで荒稼ぎみたいな、投資銀行みたいなビジネススタイルを政府が規制し、今度こそバクチ辞めるから、もう一度だけ面倒見てね、という状況なんだ、というわけです。まぁ、オバマが大統領になるとアメリカは社会主義国になるので、日本としてもちょっくら、つき合い方を考え直した方がいいですよ、というような話だ。』

つふことだらうね。