正字の復活は楽観はしないけど悲観もしない

正仮名遣ひは日本人の問題だから、日本人の努力で復活するしかないけど、正字のはうは東アジアの問題だから、実は、こつちのはうが復活の可能性が高いかも知れない。

例へば、次の事態を想定してみよう。

  • 中国:「『孫子』や『論語』を読むためには繁体字は復活させたいアル。しかし台湾に迎合すると思はれては共産党の威信にかかはるアル。東アジアで字体を共通化しようといふ動きがあるが、日本の意向も聞いてみようアル。」
  • 日本:「字体が共通化できるなら中国様に従ひますデス。」
  • 中国:「日本がどうしてもといふから、繁体字を復活させようアル。」
  • 台湾:「異議なしアル。でも正体字と呼んでくれアル。」
  • 韓国:「繁体字ウリナラ起源ニダ。中日台がウリにひれ伏したニダ。」

といふことになるのでは?もちろん簡体字は中国国内でそのまま使はれ続けるけど、簡体字を他国に押し付けるほど、中国側は、簡体字を優れたものだとは思つてゐない。古典との継続性から、中国側も繁体字教育の必要性を感じてゐるし、東アジアで字体を共通化するなら繁体字以外の選択肢はない。