JIS X 4063

 闇黒日記のリンクをたどると「正仮名遣ひ用の鍵盤配列」が話題になってゐた。正仮名遣ひに拘りつつ、鍵盤配列にも拘る人は、それほど多くはないと思ふが、ローマ字入力で3打鍵必要なところを、仮名入力で1打鍵で済めば確かに便利かもしれない。ただ、鍵盤配列の世界は、確率の芸術なのか、使用頻度の低いものを1打鍵に配置するのは無駄といふ考へもある。それはそれで理に適ってゐる。
 ところで、ローマ字入力と言へば、JIS X 4063 が廃止されてゐたのを思ひ出した。完璧な実装系が存在しないと言へども、あれはあれで目安として機能してゐたので、何も廃止までする必要があったのか疑問だ。だからと言って、あれが廃止されたら非常に困るといふものでもないので、廃止で混乱が起きたといふ話は聞かない。
 安岡先生は、「NN=ん」の変換が気になると書いてゐた。確かに訓令式との互換性が取れない部分だ。私も好きではない。本来なら、「N」の次に別の子音字が来ると、自動的に「ん」に変換されるので、一打鍵で良いのだが、常に二打鍵打つ癖が付いてしまって本末転倒だ。これがベタのローマ字打ちのときに出てしまって、話題の「sengoku38」のつづりが「senngoku38」になってゐる人を掲示板やブログで見かける。
 話はそれたが、JIS X 4063 が廃止されたといふことは「WYI=ゐ」「WYE=ゑ」も従ふ必要がなくなった。表にするとワ行とウァ行が混乱してゐるのが分かる。

A I U E O
W うぃ うぇ
WH うぃ うぇ うぉ
WY

 これを整理して、以下のやうにIMEの設定を変更するのが望ましい。さうすれば、「ゐ」「ゑ」も2打鍵で入力できるやうになる。

A I U E O
W
WH うぃ うぇ うぉ