(2022/01/02) (現カナ)
長音と比べて促音に対してそれほど大きな不満はありませんが、直後の英字を重ねる方法だと、同じ「っ」を表すのに複数の英字が使われるので、語源を意識するうえで好ましくありません。例えば、「圧」を使った漢字熟語で、同じ促音を表すのに4種類の英字が使われています。
- 圧巻(あっかん): akkan
- 圧縮(あっしゅく): asshuku
- 圧倒(あっとう): attou
- 圧迫(あっぱく): appaku
- 圧: atsu, ak-, as-, at-, ap-
出来れば一つの英字ですべての促音を表したいものです。仮に促音専用の英字を挙げるとしたら、ほとんどの方式で「q」が挙げられています。したがって、「q」に異論はないと思います。「圧」の例でも下記のように促音を統一的に扱うことができます。
- 圧巻(あっかん): aqkan
- 圧縮(あっしゅく): aqshuku
- 圧倒(あっとう): aqtou
- 圧迫(あっぱく): aqpaku
- 圧: atsu, aq-
このように促音専用に特定の英字を割り当てれば、語末の促音も迷わず表すことができます。
- 「あっ」と驚いた。: "aq" to odoroita.
ただ、これらの便利な側面があっても、現状の英字を重ねる表記で単語の識別上問題がない一方、「q」を使うつづりに違和感を持たれるので、今は積極的に使う状況でもありません。ローマ字最大の問題である長音表記以外は、標準と異なる表記は避けたほうがいいのかもしれません。